そして誰もいなくなった(読書感想)
こんばんは、ゆらるです。
今日は、名作「そして誰もいなくなった」を読んだので、少し感想を。
まず、私は結構ミステリが好きで(シャーロック・ホームズとか)たまに読んでいるんですが、
アガサ・クリスティーの著書は最近まで読んだ事がなかったんですよね、お恥ずかしいことに…
(あまりにも有名すぎて知った気になっていたともいう)
それで、有名どころの名探偵ポアロシリーズ、
オリエント急行殺人事件→ABC殺人事件の順に読んだんですが、これがもう、面白くて。
いやいや今までもったいないことをしたなー、と感じたわけです。
で、ポアロシリーズではないんですが、
こちらも有名どころの「そして誰もいなくなった」を読んでみようと思いました。
面白いに違いない、と。
で、結果。
いやぁもう大満足。ミステリ好きな方は、でも今更…と思わずに是非読んで欲しいです。
(※ここから少しネタバレします)
まず、至って普通に見える人々が孤島に集められるところからスタートするのですが、
十人の個性を被せることなく、読者に苦もなく読ませる書き方が凄い。
中盤以降も、各人の視点が時々挟まるのですが、口調や考えだけで誰の視点か分かるくらい。
いや、なんというか…流石です。
で、最初は単なるバカンス気分で訪れていた十人が、次第に恐怖と疑心暗鬼に陥っていく様子も、まるでその場にいるかのように伝わってくるんです。
自分が生き残るために、どうすればいいのか、誰を信じればいいのか。その緊迫感と次の展開読みたさに、ページを捲る手が速くなります。
兵隊さんと同じように一人、また一人といなくなっていく不気味さもゾクゾクします。中にはかなり凄惨な殺され方もあるんですが、それでいて、あまりグロさは感じないんですよね。
(ミステリは好きだけどグロいのは嫌い)
そして、最後の手紙で解き明かされる謎にスッキリ。これがミステリの醍醐味です。
“犯人が殺されたフリをする”っていうのも今ではある意味一種の定番ですが、それはここから始まってたりするんでしょうか。
私は、ミステリを読む中でも、何も考えずにページに従って展開を楽しむ派なので、
最後の種明かしまでドキドキしながら読めました。
が、自分なりに推理しながら読む方でも、“誰もいなくなった”後に果たして誰が犯人だったのか考えるのはかなり楽しいんじゃないんでしょうか…!
読み終わった興奮のままに書き連ねてしまいましたが、
Kindleも買った事だし、これからもちょくちょく本の感想をあげていこうかと思います。
…でも、これは紙の本で欲しい一冊だなぁ。